freeeのセミナーに参加しました

クラウド会計freeeのセミナーに参加しました

~freeeの会計事務所向けセミナー~

浜松市の税理士の藤原です。
昨日名古屋でfreeeのセミナーに参加してきました。
freeeセミナー

代表の佐々木社長からfreeeを創業されるきっかけから現在のfreeeに至るまでのお話しを聞き、これから会計事務所のあり方を考える機会になりました。
セミナー 花井
freee社員の方の機能紹介については、既に認定パートナーとなっていますので別段真新しいことはありませんでしたが、
実際に導入されている会計事務所であるアタックス税理士法人の代表の丸山様及びにわ様にお話しいただいた内容は大変興味深いものでした。

アタックス税理士法人様の活用事例紹介

セミナーアタックス
アタックス税理士法人様は東京、大阪、名古屋、静岡に事務所を設置しておられグループ全体でも170人を超える規模でいらっしゃいます。

ある顧問先様の事情によってfreeeを導入することとなったようで、その導入までの経緯とfreeeを導入して気づいたこと、さらにfreeeを導入することによって見出すことができた新たな価値(顧問先様・会計事務所双方の)についてお話しをしていただきました。
 

アタックス様の対応事例紹介

アタックスのにわ様からお話しをいただいた内容は主に次の三点でした。

  1. freeeを使って業務改善に活用した事例
  2. 導入過程においてわかった気づき
  3. 将来のアタックス税理士法人の活用方法

まず、アタックス様は当初は試験的に導入していたが、あることがきっかけで本格的に取り入れることとなった。

きっかけはある企業の業務改善案件(事業再生)の受注

【企業情報とその状況】
  • 売上30億 グループ7社 従業員数500人程度の中規模の企業
  • 企業間での多くの内部取引があった。
  • 企業それぞれで決算期間が異なっていた
  • 自計化している企業としていない企業が混在していた
  • 企業によって会計システム等の業務アプリケーションが異なっていた(マスター情報もバラバラ)

決算期間が異なっていた為、グループ全体の業績把握が困難になっているだけでなく 内部取引、自計化、システムの相違などによって早期の月次決算が困難となっていた

そこで業務改善を行ったが・・・

月次業務管理の手法として、まず多大な内部取引や会計期間の統一化を図ろうとされたそうです。
しかし、いくら時間を費やしても業務は改善しなかったようです。

基準を統一してもうまくいかないということで、銀行等との話し合いも含め組織を一本化することとされました。

グループ全体を1社に集約(存続企業を残して吸収合併)

合併によってグループ全体を1社に集約し、多大な内部取引や会計期間自体を統一し、さらに自計化しているある1社のシステムと経理部門を当該会社の経理部門とすることで、組織自体を統一化し業務改善を図ろうとされました。

しかしながら・・・

現場と管理部に溝があり業務効率は一向に好転しなかったようです。

原因としては、

  • 管理が紙ベースでの管理である 取引口座が80を超えその口座の消込を紙ベースで行っていた
  • 消込自体も現場と管理部で重複する業務があった
  • 従来のシステムをそのまま利用していたため、マスターが異なるシステム間でデータのやり取りをする場合は再度入力が必要となった 等

ボトルネックはシステムにあるのではないか・・・

組織や仕組みを統一しても結局業務効率は好転しなかった。

そこで問題はシステムに問題があるのではと考えるようになりました。 新システムを導入する方向で検討に入ることとなる。

新システムの要件としては下記機能が必要
  1. 消込システムの自動化
  2. 現場と管理部の同時作業の手段確保
  3. 外部システムとの連携の容易性
  4. コストパフォーマンス(将来的にはモバイルで対応できればいい)

再建中の会社である為、システムベインダーの見積では到底導入は不可能だった。

そこでfreeeの登場

消込システムの自動化の機能でfreeeの白羽の矢がたった その際にアタックス様の担当者が認定アドバイザーの研修を受け、請求書の発行から消込機能など非常に多機能な割に安いということに驚かれたとのことです。

freeeを軸にした業務システムと業務フローの再構築を図る

まず、freeeを導入し口座の同期によってデータの一元管理をした。

  • 売上等の既存システムはリプレースが難しかった為、さくらのクラウド(仮想サーバー)にインストールして利用する。
  • データはクラウドであるため一元管理され、現場も管理部もデータの同時管理が可能。
  • freeeとのデータのやり取りは中間ファイル(CSV等)を経由して行う。(基本的に管理部が行う業務はここのデータ管理のみ)
  • 消込はfreeeの自動消込システムを利用
  • 消込データを再度既存システムにデータ取込を行う
    ※freeeの消込の自動取引の登録もすべて現場のスタッフに入力してもらった

非常にシンプルでfreeeでの消込等の取引登録と既存システムの管理に単純化されさらに業務自体も業務フローが非常に単純化されたとのことです。

導入した際の懸念事項

やはり、システムを刷新するということで次のような点を懸念されたようですが、それぞれ問題とはならなかったようです。

  1. 会社の取引量に耐えうるか⇒30億程度の売上だが、仕訳の数には上限はない
  2. ネット環境のスピード⇒PCが全て古い機種だったがWeb操作のレスポンスはそれ程遅くなかった
  3. 地銀、信金レベルでの自動化の程度⇒一部対応していない金融機関もあるがほとんど大丈夫
  4. サポート体制チャットサポートでリアルタイム対応ができる(文章のほうが祖語がなく、チャットのほうが電話より相談しやすい)
  5. 当社側(アタックス様)での習熟性(顧客に教えられるか)⇒チャットもあって敷居が低い

freeeを導入してアタックス様がわかったこと

  1. 税務監査自体も大幅に効率化が可能⇒質問がある仕訳へのやり取りが便利(データを双方向で確認できる)
  2. 顧客とのコミュニケーションの質も向上⇒決算間際でもクラウドなのでリアルタイムで対応
  3. 所内の業務引継ぎ、部下育成にも活かせる⇒freeeは仕訳のルールを登録する、すなわちその会社のオペレーションがすべてデータで蓄積される。これまでは担当者単位で引き継がれたため業務引継ぎの面でも利点あり
  4. 顧客に価値の高いアドバイスができる⇒freeeは会計記帳が非常に正確にできる。

これまでの会計事務所の業務はその正確性のチェックが主だった為、会計事務所側の負担も軽減できる これらによって、利用する企業だけでなく、サポートする会計事務所にも大きなメリットがあることを発見されました。

freeeの今後の活用について

2つの活用路線
  • 中小企業向け経理業務代行(事業所得のある個人含む) ⇒ 在宅ワークも取り入れていく伸びしろがある
  • 大規模企業向け業務改善業務 ⇒ freeeはスモールビジネスというが、比較的企業規模が大きいがIT投資が低い企業にも非常に大きな可能性があると感じた
具体的な活動方針
  • 社内でfreee導入プロジェクトを組織
  • 導入事例を増やし、活用ノウハウを蓄積
  • 中期的に60%程度のクライアントでクラウド対応化を実現目標  ⇒freeeの機能をすべて活用している会計事務所は少ない為、活用事例の蓄積として自分の事務所(アタックス様)で積極的に利用していきたい。

最後にfreeeには大きな可能性があり、社会的な役割の担い手として活躍してほしい。 自分たち(アタックス様)もともにfreeeと発展していきたい、とおっしゃられていました。

感想と名古屋城の夜桜

まず実務家の方の生の現場の声をお聞きすることができ、非常に刺激になった。 お話しいただいた内容としても、今回の事例ではfreeeによって事業再生が可能になったと感じ、極端な言い方をすれば他のシステムでは代替できない(金額面も含めて)と感じました。

名古屋までセミナーを聞きに行きましたがとっても満足でした。 帰りに名古屋城がライトアップされていたので夜桜見学です。

名古屋城と夜桜
名古屋城 桜2

お城の裏側の枝垂れ桜がとても綺麗でした。
しだれ桜

ソメイヨシノが白く綺麗

ソメイヨシノ

ライトアップされた桜
大きな桜

セミナーも桜も大満足
 

クラウド会計freeeのご相談は浜松市の藤原税理士事務所までお気軽にお問合せ下さい。

ご質問がある方、相談は無料です。お気軽にお問合せ下さい。  お問合せ

<↓駆け出しの税理士にクリックいただければ幸いです。↓>


税理士 ブログランキングへ   

関連記事